まぶた が ピクピクする

瞼がピクピク 病気でしょうか 心配です

 数日前、半月前から片方のまぶたがピクピクする。これは顔面痙攣でしょうか、と来院される方がいらっしゃいます。
診察すると、医学専門用語で Myokymia と呼ばれる、心配の無い症状であることがほとんどです。Myokymia とは、筋肉の波動という意味です。原因は局所の筋肉にあり、急に症状が出現して半月ほど毎日気になっても、症状は2ヶ月以内に消失して、気が付けば何ともなくなった、という経過をとります。自覚する筋肉の波動は、「ピクピクピク」という不愉快な動きではありますが、鏡で自分の顔を確認すると、その部分の皮膚が細かく動いています。
これに対して、片側顔面痙攣では、原因は筋肉ではなく、頭蓋内の顔面神経にあります。顔面神経に刺激が加わることにより、片側の顔の一部分の筋肉が、「ギュッギュー」と収縮します。まぶたの上下の幅(瞼裂幅)が狭くなります。2ヶ月経過しても治りません(症状の増減はあります)。鏡で自分の顔をよく観察すると、まぶたの上下幅が、左右で異なり、発作のときに幅が狭くなるように動きます。
この違いを基礎知識としてお持ちになり、医療機関を受診する目安にされるとよいと考えます。

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